FP3級のテキスト12冊を徹底解説!
FP3級のテキストをAmazonで探したら、12冊のテキストがありました。
どれを選べば良いのか、何が違うのか、さっぱりわかりません。
Google検索で調べても、使ったテキストのレビューをしているブログはたくさんあっても、この数のテキストを全部レビューしているサイトは見つけられませんでした。
「誰もやってないなら、自分がやろう!」
ってことで、テキスト12冊を購入して、全部の本をしっかり読んで、徹底的に比較して、レビューをしました。
本記事はそのまとめです。
正直、12冊全部、どれを使っても受かるようなテキストです。
でも、ちゃんと読んで比較してみると、「このテキストはこういう人には向いているor向いていない」というのがハッキリ分かってきました。
だから、これからFP3級の勉強をしようと思っている人は、この記事を読んで、自分に一番合うテキストを探してみてください。
FP3級 テキストの基本情報
まずは、テキスト12冊のタイトルやページ数などの、基本的な情報をまとめました。
最初は「こんなのがあるんだ」程度で、読み飛ばしちゃって大丈夫です。
※後述のランキング順で記載。
※ページ数の「337+32」みたいになっているのは、337pはテキスト、32pは別冊問題集です。
※ページ数、索引単語数の後ろのカッコは順位です。ページ数は少ない順、索引単語数は多い順です。
FP3級 テキストの評価まとめ
私がテキストをそれぞれ比較して評価した際の、評価項目を◎○△×でまとめました。
あくまで相対的な評価なので、×がついていたらダメなテキストで、◎が多いと絶対的に良いテキスト、というわけではありません。
特に網羅性に関しては、△がダメなわけではありません。
一番カバー率が低いテキストでも過去問の83%をカバーしていたので(詳細は次項)、うまく使えば十分合格できます。
この相対評価は、テキストを選ぶ際の参考程度にしてください。
テキスト12冊の過去問カバー率
FP3級のテキスト12冊の網羅性を比較するために、2019年9月の学科試験のカバー率を検証しました。
検証の細かい条件や、ページ数との比較などを以下の記事に詳しく書いていますので、もし気になったら参考にしてください。
↓FP3級 おすすめのテキストランキング↓
ここからは、テキスト12冊のランキングを書いていきます。
なお、順位付けの基準は、どれだけ多くの人に勧められるかで考えています。
1~4位までのテキストは、ほとんどの人にオススメできるかなり良いテキストです。
5位以降は、勉強法や好みによっておすすめできる人が変わるので、順位自体より、それぞれ書いている特徴に着目いただければと思います。
それぞれのテキストの個別レビューのリンクもありますので、もしテキストが気になったらぜひそちらも参考にしてください。
1位:これであなたも一発合格!FP3級参考書
薄さ1位、なのに分かりやすい
試験団体の「きんざい」が出版している「これであなたも一発合格!FP3級参考書」は、ページ数が215pしかありません。
FPテキストで売上一位の「みんなが欲しかった!FPの教科書3級」は439pなので、その半分以下の厚さです。
本書は問題を一切掲載しないで、さらに内容を頻出事項に絞ることで薄くしています。
図や表を多用していて、オールカラーで見やすくて、薄いのに分かりやすさもしっかりあります。
十分な網羅性、見返しやすさ・探しやすさ1位
2019年9月の学科試験のカバー率は、60問中54問正解、90%をカバーしていました。
見返しやすい・探しやすい工夫もあって、その点でも12冊中1位です。
問題集メインの勉強法に最適
FP3級で最も効率的にしっかり勉強できるのは、問題集を先に解いてインプットする勉強法だと私は考えています。
本書の別売問題集はテキストと節構成が同じなので、各問題に対応したテキストの解説が探しやすいです。
そしてテキスト同様、非常に薄くて周回しやすいです(全体2位の薄さ)。
そのような理由から、最も効率的な問題集でインプットする勉強法に最適だと思います。
結局どれがいいの?って人はこれ買っておきましょう
12冊中1位に選んだだけあって、これを買って後悔することはないだろうと思う出来です。
このテキストと別売問題集買って、上記の勉強法の記事を参考に勉強したら、まず受かると思います。
※なお、テキストに問題が一切ないため、テキストの問題を解いて勉強したい人には向いていません。ここだけはご注意ください。
2位:みんなが欲しかった!FPの教科書 3級
売上1位、分かりやすさ1位、やさしさ1位
本書は、AmazonのFP関連書籍のランキングで常に1位をとっている、圧倒的に売れているテキストです。
実際、これだけ売れるのも納得がいくような、他のテキストにはない分かりやすさが特徴です。
図や表がほとんどすべてのページにあって、オールカラーで、とにかく「やさしい雰囲気」です。
しっかり実力もつく、勉強できるか不安ならこのテキスト
ただやさしくて初学者向けというだけのテキストではありません。
2019年9月の学科試験のカバー率は60問中55問、91.7%をカバーしていました。
勉強ができるか不安な人は、このテキストを1冊買ってとりあえず勉強してみるのが一番オススメです。
本書を使った勉強法は、以下の記事に詳しく解説しているので、本書を使う場合はぜひ参考にしてください。
実際どんな感じ?
実際の中身を、TAC出版のサイトで確認できます。
下記のリンク内の「立ち読み」ってところから、1章の一部と目次と索引を見ることができます。
(TGリンク)
3位:うかる!FP3級 速攻テキスト
網羅性1位、売上2位
本書の強みは何といっても、12冊中1位の網羅性です。
2019年9月の学科試験のカバー率は60問中59問正解、約98%をカバーしていました。
AmazonのFP3級のテキストランキングでは大抵2位で、本書と「みんなが欲しかった」だけは重版がされていることからも、よく売れているテキストです。
でも、本書は売れているから何となく買うのは危険だと思います。
厚さも1位、勉強法をしっかり決めて使うべき
網羅性がここまで高いということは、裏を返せば情報量も多いということです。
ページ数も463pもあって12冊中1位の厚さ。
オールカラーで色遣いがきれいで、表も多用されているので硬い雰囲気はありませんが、それでも普通に読むのは大変です。
本書を使うなら、何となくではなく、あらかじめ勉強法を決めて、方向性をもって勉強する必要があります。
問題集や過去問をメインで進めて、適宜テキストは読んで理解していく勉強法に向いています。
もしくは、他のテキストをメインに使って、本書は辞書的に使うというのも本書の網羅性をよく活かせる使い方です。
4位:史上最強のFP3級テキスト
薄いのにすごい網羅性
2019年9月の学科試験のカバー率は60問中57問、95%をカバーしていました。
12冊中2位の網羅性です。
1位の「速攻テキスト」は463pなのに対して、本書のテキスト部分は337pです。
130p近く薄いです。
きちんと試験問題を分析していて、内容を出題される事項に絞ったテキストです。
色んな勉強法ができる
それ以外でも、あらゆる面で完成度が高いテキストです。
そのため、最も幅広く勉強法に対応できます。
・問題集メインの勉強法
→別売問題集とテキストが対応していて良くできているから、勉強しやすい
・テキスト通読メインの勉強法
→薄いから通読しやすい
・テキスト付属問題メインの勉強法
→問題数が660問以上あって合格に十分な量
・過去問メインの勉強法
→網羅性が高いからテキストで解説を読みながら解きやすい
したがって、始める前から勉強法は決められない、やりながら方向性を固めたい人には一番オススメのテキストです。
5位:スッキリわかる FP技能士3級
時間がないけど何とかしたい人にオススメ
本書の相対評価は、網羅性△、見返しやすさ×で、あまり良くありません。
じゃあなぜこれが5位なのかというと、本書独特の構成が、時間のない人が詰め込む勉強法に向いているからです。
その趣旨の勉強法なら、網羅性は合格に十分あるし、見返しやすさも重要じゃないので、問題なくなります。
特徴は以下の2点です。
①節がかなり細かく分けられている
節が88節とかなり細かく分かれていて、その節末にはそれぞれ問題が数問あります。
これにより、「ちょっと読んでちょっと問題を解く」というのを繰り返すことができて、テンポよく勉強が進みます。
②節の最初に分かりやすいまとめがある
各節の最初には「30秒レクチャー」というのがあって、ここで各節の要点をかなりラフにまとめてあります。
ここを読めば、最初に勉強するときでも簡単に理解できます。
上手く使えば最速で合格できる
これらの特徴を活かすことによって、時間がない人が詰め込んで勉強をしたいなら「これしかない」テキストになります。
本書を使った勉強法は、以下の記事で詳しく解説しているので、本書を使う場合はぜひ参考にして下さい。
6位:FPの学校3級 きほんテキスト
欠点がない良くできたテキスト
オールカラーで、色遣いが非常にきれいで読みやすいテキストです。
網羅性も12冊中3位とかなり高いです。
特に欠点がない、良くできているテキストだと思います。
「史上最強」のほうがオススメだから6位
じゃあなんで6位かというと、「史上最強」と方向性が似ていて、どちらかといえば「史上最強」のほうがオススメだからです。
本書が419pなのに対して、「史上最強」は337p。
80p以上も厚いです。
ただ、その分「史上最強」は文章が詰まってる感がありますが、本書はかなりゆとりのあるレイアウトになっています。
そういうところが、読みやすさに繋がっているんだと思います。
実際どんな感じ?
実際の内容の一部が、Amazonの商品ページに掲載されています。
数ページだけですが、このテキストの雰囲気は十分わかると思います。
「良さそうじゃん」と思ったら、このテキストを選んで間違いはないと思います。
7位:最短合格 3級FP技能士
薄さ1位だけど、若干分かりにくい内容
1位の「これであなたも一発合格」と同じく、試験団体の「きんざい」が出版しています。
ページ数も215pで1位タイの薄さです。
この薄さで高い網羅性があるのですが、その分わかりやすさが犠牲になっています。
薄くて分かりやすいのがいいなら、「これであなたも一発合格」のほうがおすすめです。
赤字暗記の勉強法に最適
本書を使うとしたら、赤字を赤シートで隠して暗記する勉強法に最適だと思います。
詳しくは以下の勉強法の記事に書いていますので、赤字暗記がしたい人は参考にしてください。
8位:一発合格!マンガで攻略!FP技能士3級
マンガとイラストがたくさんあって、勉強内容のイメージしやすい
タイトルに「マンガ」とあるだけあって、全体の2割強がマンガです。
それ以外の部分にもイラストが多用されていて、勉強していることのイメージがつかみやすいテキストです。
このテキストだけは「マンガ本サイズ」なので、寝転がって読みやすいです。
ゴロゴロしながら勉強したいなら、一番オススメです。
本書を活かした勉強法
このテキストの特徴を活かした勉強法を個別レビューに書いているので、本書を使う場合はぜひ参考にしてください。
9位:FP技能士3級 最速合格ブック
「一問一答」と一緒に使うと効果的
本書の強みは、同じく「成美堂出版」から出版されている「一問一答+要点整理」とシナジーがある点です。
この「一問一答」は、FP関係の書籍の中で最もコンパクトサイズな本です。
コンパクトだけどしっかり解説があって、要点整理も良くまとまっていて見やすいし、この一問一答だけで合格点いけます。
本書と「一問一答」を使った勉強法はオススメ
「一問一答」とこのテキストを一緒に使っていけば、より効率的に勉強ができます。
具体的な勉強法は個別レビューに書いてますので、もし気になったら見てみてください
10位:一発合格!FP技能士3級 完全攻略テキスト
勉強内容のイメージがつかみやすい
各章の最初には、どんなことを勉強するのかイメージがつかみやすいマンガが数ページあります。
さらにその後には、「この章の3大テーマ」というページがあって、各章で頻出部分とその簡単な説明があります。
これらのおかげで、初めて勉強するときにスムーズに勉強を始められると思います。
分かりやすくて薄いテキストがいいならオススメ
分かりやすいテキストといえば「みんなが欲しかったFPの教科書」ですが、こっちは439pもあって全体2位の厚さ。
一方、本書のテキスト部分は318pだけなので、100p以上も薄いです。
だから、できるだけ分かりやすいテキストで、薄いほうがいいのであれば本書がおすすめです。
11位:FP攻略本 3級
普通な内容、もったいない素材
表紙はファンタジーな感じで、タイトルもゲーム感があって、買うときは内容への期待がかなり高かったテキストです。
でも実際に読んでみたら、内容は普通な感じでした。
テキストと問題集がセットになっていて、分冊できます。
そうするとどちらも薄くてそれはいいのですが、残念なことに問題集の作りが甘いです。
せっかく個性的なタイトルと表紙、かわいいキャラクターがあるんだから、そういうのを活かしたテキストだったらよかったんですけど…。
12位:土日で合格るFP3級
普通に合格できます、でも選ぶ理由もない
最下位の評価になってしまった本書ですが、このテキストでも普通に合格できます。
ただ、何か強みがあるわけじゃありません。
全体的に普通です。
わざわざ当サイトを読みにきてくださっている方であれば、あえてこのテキストを選ぶ理由はないんじゃないかと思います。
というか当記事のこんな最後まで読んでいただいた方には、スムーズに合格してほしいので、悪いことは言わないから他のテキストをおすすめします。