「将来の年金額は不安だし、貯金だけじゃなく自分でも資産運用したほうがいいのかな…でも種類も色々あるみたいだし、言葉が難しくてどうすればいいかさっぱり」
「毎月給料から保険とか年金とか引かれてるけど、何のためにこんな払ってるの?いつ役に立つの?」
「所得税が給料から引かれてるけど、少しでも税金減らせないのかな?臨時収入があったけどこれは税金大丈夫なのか不安…」
「将来の相続が心配。誰がいくら相続するのか、税金がいくらになるのか…」
「これからはマネーリテラシーが必要とかネット記事に書いてたけど、じゃあ何から勉強すればいいんだよ?」
こんな風に思っている方に、FP3級試験は向いているかもしれません。
FP3級はお金に関わることを浅く広く勉強する
FP3級で勉強することを一言でまとめると、「自分自身のお金に関わること全般」です。
主な内容は、①社会保険、②私的保険、③資産運用、④税金、⑤不動産、⑥相続に分類されます。
もう少し細かく内容を分けると、以下のような感じです。
①社会保険…医療保険、介護保険、年金保険、労災保険、雇用保険
②私的保険…生命保険、損害保険、第三分野保険(医療保険など)
③資産運用…貯金、株、投資信託、債券、外貨など
④税金 …所得税(所得の種類、所得の控除、税額の計算など)
⑤不動産 …不動産関連の決まり事(法律、税金など)
⑥相続 …相続人の決め方、相続税、贈与税、財産の評価
「え?こんなあるの?全部よく分かんないし無理じゃん…」
って思う方もいるかもしれませんが、FP3級はこの広い範囲をかなり浅くまんべんなく勉強していく試験です。
この記事の下のほうに合格率のデータをまとめていますが、大体60%以上になっていて、決して難しい試験ではないことが合格率からも分かると思います。
こういうお金に関することを勉強したいんだけど、色々あって何から勉強すればいいか分からない!って方は、まずFP3級で浅く広く勉強して、そこからもっと深めたい分野を集中的に勉強したり、FP2級で3級より全体を深く勉強したりするための最初の一歩になる資格だと思います。
※ちなみにFPというのはファイナンシャル・プランナー(Finanncial Planner)の略で、金融資産の設計管理をする人という意味です。
FP3級の試験日や申し込み
試験日と受験申し込み期間:毎年1,5,9月
試験は毎年、1月,5月,9月にあります。
2020年1月の試験は受験申請期間を過ぎているため、
次回の試験は、5月の試験です。
受験申請期間…3/12~4/2
試験日…………5/24(日)
※合格発表日は試験日から1ヶ月ちょっと先です。
受験申し込み期間 | 試験日 | |
2020年5月試験 | 03/12~04/02 | 2020/05/24(日) |
2020年9月試験 | 07/06~07/28 | 2020/09/13(日) |
2021年1月試験 | 11/10~12/01 | 2021/01/24(日) |
受験料:6,000円
受験料は6,000円です。
※一応学科試験と実技試験どちらか片方だけ受験することもできて、その場合は、3,000円になります。
試験会場:全国各地
試験は全国47都道府県の各地で開催されます。
きんざいとFP協会合わせると、どの都道府県でも最低2か所はあります。
ただし、きんざいとFP協会では受験会場が異なります。
各ホームページに過去の受験会場が掲載されているので、それを参考にどちらで受験するか決めるのもいいかもしれません。一応リンクを貼っておきます。
きんざいの過去の試験会場一覧はこちら(きんざいのサイト)
FP協会の2019年9月の試験会場一覧はこちら(FP協会のサイト)
※実際に受ける試験会場は試験日の1ヶ月くらい前に公表されるため、過去の会場と同じとは限りません。会場の都合によって一部変更になることはあるみたいです。
受験資格:特になし
FP3級には受験資格は特にありません。
誰でも受験できます。
FP3級試験の時間や合格点など
試験時間:計3時間
学科試験…10:00~12:00の2時間
実技試験…13:30~14:30の1時間
計3時間の試験です。
※試験開始1時間を経過したら途中退室が認められます。ちゃんと勉強してたら学科試験を解くのに1時間もかからないので、学科1時間、実技1時間の合計2時間の試験時間に短縮できます。
合格点:60%で合格
学科…60問中36問正解(60%正解)
実技…20問中12問正解(60%正解)
点数によってそれぞれ合格かどうか判定されます。
だから例えば、学科は50%しか取れなくて不合格でも、実技が60%取れたなら実技だけ合格になります。
そうなると次回の試験は実技が免除されて学科だけ受ければ良くなります(免除期限あり)。
合格率:平均61%
まず、FP3級試験の20回分の受験者数と合格者数の推移をグラフにまとめました。
※合格率はこの次のグラフに書いてます。
細かくて申し訳ないです。
なお、受験者数は実際に受験した人で、申し込みはしたけど受験しなかった人は含まれていません。
ちなみに受験しなかった人は毎回1.2~1.5万人くらいいます。すごい数。(毎年2億円以上の受験料が寄付されているということですね)
直近3年(9回)の平均は受験者数が約4.4万人、合格者数は2.7万人、合格率は約61%です。
面白いことに、受験者数は毎年、1月>5月>9月となっていることがデータをまとめていて分かりました。なんでなんだろう…?
ちなみに合格率と試験の時期に相関はなさそうです。
※グラフだと分かりにくいですが、本記事の最後に書いた表で見ると分かりやすいです。
次に合格率の推移のグラフです。これも試験20回分です。
直近4回は60%を下回っていますが、おおむね60%は超えています。
20回の平均合格率は約64%、直近3年の平均は前述の通り約61%です。
合格率からしても、国家資格の中ではトップクラスに取得しやすい資格だと思います。
出題形式:マークシート
学科、実技ともにすべてマークシート方式です。
学科…60問中30問は〇×問題、30問は3択問題
実技…15問すべて3択問題
実技試験は難しくない
実技試験って聞くとなんかいきなりハードルが高くなったように感じますが、3級の実技は前述の通りすべて3択問題なので難しくないです。
実技の合格率は大抵学科の合格率を上回っていますし、内容的にも学科の勉強をして実技問題の演習すれば実技も解けるようになります。
じゃあ学科と実技でどう違うのかというと、
学科…「労災保険料は労働者と事業者で折半する。〇か×か」みたいな問題
実技…「Aさんが亡くなりました。Aさんの親族関係はこんな感じです。相続割合はどうなるでしょう」って感じで具体的な事例が出てきて、その事例の状況を考慮して答える問題
こんな感じのイメージです。
おまけ:合格率などの数値データ
最後に、合格率などのグラフのもとになったデータを書いておきます。
受験者数を1月、5月、9月と見ていくと、どの年も1>5>9となっていますよね。
※この記事はきんざいと日本FP協会の試験要綱を参考に作成しました。実際に試験を受けようと思ったときは必ずどちらかのサイトで日程などの確認をお願いします。