ざっくりいうと…優等生なテキスト
私はFP3級のテキストを、主に以下の3点で評価しています。
①分かりやすさ
②網羅性
③見返しやすさ
このテキストはその3点のすべてが優れています。
見た目
シンプルな見た目で、個人的には好きです。
カバー外したら模様付いてるんだなと思ったけど、カバーもよく見たら、うすーく模様付いてました。
分かりやすさ:○
読みやすくて、一番キレイ
必要なところには分かりやすい図があったり、表でまとめられていたり、箇条書きだったり、重要なポイントを囲んであったり、
読みながら全体を理解しやすいように工夫されています。
表がいっぱいありますが、ごちゃごちゃしているわけじゃなく、よくまとまっていて読みやすいです。
このテキストはオールカラーで、節ごとにテーマカラーが変わる特徴があります。
何かの解説を調べたいときも、節ごとの境界が分かりやすいので、結構便利です。
それと、表や図の色遣いはその節のテーマカラーに沿っているため、統一感があってきれいな見た目をしています。
読んでいて一番キレイだなあと直感で感じたのがこのテキストです。
網羅性:◎
過去問の90%以上をカバー
2019年9月の学科試験60問のうち、応用問題を15問抽出して、FP3級のテキスト12冊でカバー率を検証しました。
※残り45問は基礎だったり超重要な部分なので12冊のどのテキストにも大体載っています。
その結果、15問中11問カバーしていました。
このカバー率は12冊中3位で、他のテキストと比べても高いカバー率です。
15問を除いた残り45問はすべて載っているとしたら、56/60問カバーしていることになります。
カバー率で言えば約93.3%です。
見返しやすさ:◎
ペラペラめくるだけで簡単に調べられる
このテキストの見返しやすさに特に貢献しているのが、各見開きページの右端に、章のタイトルだけじゃなく、節の内容も書いている点です。
こんな感じで、すべてのページの右端に節の内容が記載されています。
これがあると、いちいち索引でキーワードを探さなくても、ペラペラめくって探したい内容に直接たどり着けます。
索引単語数1位
索引単語数は762語もあって、ずば抜けて1位です。
ペラペラめくっても探しやすいだけじゃなく、索引も充実しています。
実際どんな感じなの?
実際の内容の一部が、Amazonの商品ページに掲載されています。
数ページだけですが、このテキストの雰囲気は十分わかると思います。
付属問題について
問題数
各節末に5~10問。
出題形式
すべて〇×問題です。
過去問からの出題ではないです。
解答
必ず表ページに問題、裏に解答という形になっています。
赤シートで解答が隠せないため、気を付けないと次の問題の解答が見えてしまいます。
解説
どの問題にも簡単な解説がついています。
レベル
200問ちょっとの量です。
量的にこれだけでインプットは終われないかと思いますが、本文を読んだ後の確認にはちょうどいい量だと思います。
別売問題集の評価:○
テキストに対応している「これだけ!問題集」は、237pと全問題集の中で一番薄いです。
特徴的なのが、薄いだけじゃなく問題密度がかなり低いです。
学科問題部分は100pくらいですが、100問くらいしかないんじゃないかと思います。
見開きで左に問題、右に解答解説となっていますが、見開き1ページに平均2問くらいしかないということになります。
その分1問ずつの解説は充実しています。
実技問題対策ももちろんあって、さらに模擬試験が学科と実技で1回ずつあります。
この問題集は、すべての問題にテキストの解説対応ページが記載されています。
分からなければすぐテキストの解説ページを開けるので、かなり便利です。
本記事のテキストを使うのであれば、この問題集一択だと思います。
強み・オススメできるひと
どの視点から見てもよくできている
非常にバランスの取れたテキストだと思います。
・表や図などを適切に使って分かりやすい
・色遣いがきれいでスッキリしている
・安心できるくらい十分な網羅性がある
・工夫されていて非常に見返しやすい
このように、どの視点から見ても完成度が高くて、よくできていると思います。
バランス重視の人にオススメ
このテキストは、網羅性の高さや色遣いの統一感などから、「うかる!FP3級 速攻テキスト」と似ている雰囲気があります。
あっちはカバー率がより高い代わりに、ページ数もより多いです。
「速攻テキスト」ほどカバーしてなくてもこのテキストで十分高得点が狙えますし、文量的にこっちのほうが勉強しやすいです。
また、上記のようにあらゆる面でクオリティが高くて、特に欠点がないため、全体のバランスに優れているテキストを探している人にオススメです。
このテキストを使っていて、「ダメだなあ」って思うことはないはずですよ。
弱み・オススメできない人
「史上最強」のほうが効率的
本書と同じ方向性の「史上最強のFP3級テキスト」は、このテキストよりさらに薄いのに、カバー率がより高いです。
だから効率面を考えたら、「史上最強」のほうがより適しているんじゃないかと思います。
ページ数 | 過去問カバー率 | |
速攻テキスト | 463p | 14/15 |
きほんテキスト | 419p | 11/15 |
史上最強 | 337p | 12/15 |
時間がない人、効率重視の人には向いてない
「速攻テキスト」より薄いとはいえ、それでも12冊中3位の厚さ。
ある程度ちゃんと勉強する時間が取れないのであれば、このテキストは向いてないかもしれません。
また、上記のように「史上最強」は似た雰囲気で、ページ数が少なくてカバー率が高いので、
効率を重視する人は、「史上最強」のほうが向いていると思います。
勉強法
1周じっくりより、軽く何周もしたほうがいい
このテキストは、6章31節で分かれていて、1日1節やって「31日で学習完成!」ってのを売りにしているみたいですが、
その勉強方法はあまりオススメできません。
31日も経ったら、1日目にやったことなんてすっかり忘れています。
それよりも31日の間にこのテキストを何周もしたほうが、記憶に定着しやすいと思います。
このテキストを使った詳しい勉強法は以下の記事を参考にしてください。
※テキストと問題集は本書と対応問題集に置き換えてください。