ざっくりいうと…「一問一答」とご一緒に
本書はバランスが取れたテキストです。
でもすごい強みがあるわけでもありません。
使うとしたら、「一問一答」の辞書的な使い方がおすすめです。
見た目
成美堂出版らしい見た目しています。
カバーの下はかなりシンプルになっていい感じ。
分かりやすさ:○
表がたくさんあるし、図も必要なところにちゃんとあって分かりやすいです。
網羅性:△
2019年9月の学科試験60問のうち、応用問題を15問抽出して、FP3級のテキスト12冊でカバー率を検証しました。
※残り45問は基礎だったり超重要な部分なので12冊のどのテキストにも大体載っています。
その結果、15問中8問正解、7問はカバーしていませんでした。
このカバー率は12冊中7位です。
15問を除いた残り45問はすべて載っているとしたら、53/60問(約88.3%)カバーしていることになります。
カバー率自体を見れば決して悪いわけではないです。
普通に十分な網羅性だと思います。
ただ、他のテキストと比べると良いわけではないです。
見返しやすさ:◎
各見開きページの右端に節の内容が書いているため、見返しやすいです。
これがあると、いちいち索引でキーワードを探さなくても、ペラペラめくって探したい内容に直接たどり着けます。
付属問題について
・問題数…章末に13~18問。計96問。
・出題形式…すべて〇×問題。過去問ではないです。
・解答…問題のすぐ下。赤シートで隠せます。
・解説…必ずついています。対応解説ページもついています。
・模擬試験…このテキストには学科の模擬試験が1回分ついています。
・実技問題…別冊で30問。
別売問題集の評価:◎
一問一答がかなりオススメ
成美堂出版の問題集は2種類あって、「重要過去問スピード攻略」と「一問一答+要点整理」があります。
前者は頻出の過去問を章ごとに整理した問題集、後者はかなりコンパクトサイズで、新書くらいの大きさです。
ちゃんと勉強したいなら過去問問題集、速さ重視なら一問一答がおすすめです。
特にオススメは一問一答です。
問題集の中で最もコンパクトで、良い問題集です。
一問一答でもちゃんと解説がありますし、これだけで合格点レベルまでいけます。
強み・オススメできるひと
全体的にバランスが取れていて、大きな欠点がありません。
強みがあるとしたら、「一問一答」と出版社が同じだからシナジーがあるという点です。
「一問一答」を使いたい場合オススメ
「一問一答」は問題集の中で最もコンパクトで、スキマ時間に勉強しやすい、よくできた問題集です。
このテキストというよりも、「一問一答」がオススメです。
そして「一問一答」を使いたい場合、このテキストを辞書的に使えば勉強がよりしやすくなります。
弱み・オススメできない人
「一問一答」を使わないなら、オススメできない
バランスがとれていますが、このテキスト特有の強みがないので、本書を選ぶ強い理由がありません。
あるとしたら、前述の通り「一問一答」が優れた問題集なので、この問題集を快適に使うためのテキストとして価値があります。
逆に言えば、「一問一答」を使わないのであれば、このテキストである必要がありません。
他にもっと効率的に勉強ができたり、分かりやすかったり、網羅性が高かったり、自分の好みに合わせたテキストを選んだほうがいいと思います。
勉強法
以下の手順で勉強すれば、効率的に確実に合格できます。
①一問一答を周回
一問一答をメインに何周します。
一問一答にも解説はついていますし、要点がまとまったページがあるのですが、簡潔すぎて最初は分かりにくいです。
そのときの補助として、このテキストは辞書的な感じで使います。
②模擬試験を解く
それで一問一答を7割くらい解けるようになったら、本書の模擬試験を解きます。
③実技試験対策
本書には別冊で、実技試験の問題集(48p)がついています。
これを解いて実技試験対策をします。
④過去問演習
きんざいとFP協会のサイトから、数年分の過去問がダウンロードできます。
これで最近の過去問を解きます。
きんざいの過去問はコチラ
FP協会の過去問はコチラ
⑤苦手対策
・学科試験が解けない…一問一答やり直し。ちゃんとテキストの解説も読む
・実技試験が解けない…別冊を勉強しなおして、実技の過去問を何回分か解く
・試験に慣れていない…過去問をさらに解く
・特定の分野だけ苦手…その部分のテキストを集中的に読み込む