ざっくりいうと…薄いのに分かりやすい、1番おすすめのテキスト
抜群に薄いテキストです。
なのに、分かりやすいし、網羅性も十分にある。
そして見返しやすさが最高。
FP3級のテキスト12冊を比較して、私が選んだ1番のテキストです。
※私もこのテキストで勉強しました。
見た目
だいぶごちゃごちゃいています…。
下半分は帯にして、外せるようにしてほしかったです。
カバー外してもダサいんだろうなー・・・
な、なんだこれは・・・。
すげえ、これを見てFP3級のテキストとはだれも思わないでしょう。
分かりやすさ:○
薄くても分かりやすい
このテキストは215pで、同じくきんざいが出版している「最短合格 3級FP技能士」と並んで薄さ1位です。
FP3級の本で売上1位の「みんなが欲しかった!FPの教科書3級」は439pなので、その半分以下の薄さということになります。
「薄くなったら、説明が簡素化されて分かりにくくなってしまうだろう。」
私も読む前はそう思っていたのですが、このテキストは薄いのに分かりやすいです。
(実際、上記「最短合格」のほうは、分かりにくさが犠牲になっています)
このテキストが薄いのは、①頻出事項に絞ってる、②問題を一切載せてない、この2点で実現していると思います。
この薄さにして、表や図をかなり使っています。
分かりづらいところには必ず図が載っているので、イメージしやすいと思います。
※ここが同じく薄い「最短合格」との違いです。あっちは図が全然なくて、そのせいですごい分かりにくいです。
「みんなが欲しかった」などと比べると結構詰め込まれている感はありますが、
オールカラーでうまく色分けされていて見やすさも十分です。
網羅性:○
絞っていても合格に十分な網羅性がある
このテキストの薄い理由の一つに、「頻出事項に絞っている」と書きましたが、絞りながらも網羅性は十分にあります。
2019年9月の学科試験のカバー率は60問中54問、90%をカバーしていました。
FP3級のテキスト12冊中6位のカバー率です。
カバー率を比較するとまあまあな位置づけです。
でもこの薄さで分かりやすさを捨てずに、内容を絞ってこのカバーというのがこの本のすごいところだと思います。
本当に頻出事項に絞っているということですからね。
実際これだけカバーしていれば合格には十分だと思います。
見返しやすさ:◎
見返しやすさ・探しやすさ1位
テキスト12冊中、このテキストが1番見返しやすいです。
上記の過去問カバー率の検証をしているとき、このテキストは圧倒的に探しやすい、探したい項目にすぐにたどり着けると感じました。
最初は私はこのテキストを使うつもりがなかったのですが、それですっかり気に入って、これで勉強することに決めました。
その探しやすさ・見返しやすさの理由は、以下の3点にあると思います。
①ページ右端の節表記
②索引があいうえお形式
③薄さ
①ペラペラめくるだけで簡単に調べられる
まずこのテキストの見返しやすさに特に貢献しているのが、各見開きページの右端に、章のタイトルだけじゃなく、節の内容も書いている点です。
こんな感じで、すべてのページの右端に節の内容が記載されています。
これがあると、いちいち索引でキーワードを探さなくても、ペラペラめくって探したい内容に直接たどり着けます。
②索引があいうえお形式ですぐ見つかる
索引の見出しには、「あかさたな」形式と、「あいうえお」形式の2種類があります。
何を言ってるんだという感じですが、以下の画像のような違いがあります。
ほとんどぼかしてるので分かりにくいかもしれませんが、見出しに注目してください。
2番目が本書の索引です。
1番目は見出しが「さ」しかありませんが、
2番目の本書は「さ」「し」「す」「せ」「そ」…とあります。
例えば、「準確定申告」という言葉を、それぞれの索引で探すとします。
「さ行」は単語が多くて、特に「し」はたくさんの重要語句があります。
「あかさたな形式」の索引だと、「さ行」の場所はすぐわかるけど、
「し」がどこからどこなのかすぐには分かりません。
「あいうえお形式」の索引なら、「し」が直接見出しにあるので、
どこからどこまでが「し」なのか一目で分かります。
1つ言葉を探す程度なら大した違いじゃないと思うかもしれませんが、これが何十回と調べていくと、快適さに大きな違いを感じます。
索引って本の最後にこっそりあって地味なんですけど、すごい重要だと思います。
③1番薄い
「分かりやすさ」で書いたように、本書は12冊のテキストのなかで一番薄いです。
薄い分内容が絞られてめくるページ数が少なくなるので、見返しやすく、探しやすくなります。
問題について
なんとこのテキストは、問題が一切ついていません。
問題がないFP3級のテキストは、多分これだけです。
※文中に「計算問題にチャレンジ」ってのは少しだけありますが、説明の1つみたいなものです。
別売問題集の評価:◎
本書はテキストだけでなく、問題集も薄いです。
253pで、2番目に薄い問題集です。
学科は6章すべて40問ずつの構成になっていて、計240問あります。
テキストの節に対応するように重要過去問が並べ替えられています。
実技がきんざいの「保険」、「個人」、FP協会の「資産」で3つに章が分けられているので、各実技に必要なことに絞り込んで勉強できます。
本記事のテキストを使うのであれば、この問題集一択です。
見た目
表紙はテキストと同じようにごちゃごちゃいているのですが…
カバーの下はやはりFPの問題集とは思えないようなデザインしてます。
強み・オススメできるひと
薄いのに分かりやすい・すごい見返しやすい
他のテキストとは全然違う薄さが強みです。
なのに分かりやすいし、一番見返しやすい。
効率的に合格したい人にオススメ
一番薄くて、合格に十分な情報量があるので、最も効率的に勉強ができるテキストなのではないかと思います。
結局どのテキストにしたらいいか?これ買っておきましょう
テキスト12冊すべて読んでレビューをして、それぞれ良いところ悪いところを書いています。
それを読んで自分に一番合うと思ったテキストを選んでもらえたらいいのですが、
どれもこれも長ったらしいレビューで、「結局どれが一番良いのかを教えてよ!?」って人もいると思います。
そういう人にはこのテキストがおすすめです。
実際に私も12冊の中で一番良いと思ったから選んでいるので、こだわりがなければこれ買っておけば後悔はしないと思います。
弱み・オススメできない人
分かりやすさ・網羅性はそれぞれもっと強いテキストがある
この薄さでこの分かりやすさや網羅性はすごいと思いますが、この2点に絞るのであれば、それぞれもっと適したテキストがあります。
とにかく分かりやすいほうがいいのであれば、「みんなが欲しかった」のほうがいいかと思います。
ただ、厚いのに網羅性は似たような感じです。
とにかく網羅性が高いほうがいいのであれば、「速攻テキスト」がすごいです。ほとんどカバーしてます。
こっちはその分厚くて多すぎなくらいの情報量です。
節末問題が欲しい人、高得点狙いの人にも向かない
これまで書いてきたように、このテキストには演習問題が一切ありません。
だからテキストを読んで、節末の問題で確認する、みたいな勉強法がしたい人には向いていません。
また、カバー率はすごい高いわけじゃないので、高得点狙いの人には他にもっと良い選択肢があります(上記の速攻テキストとか)。
私がこのテキストを選んだ理由(勉強法)
やりたい勉強法の条件を一番満たしていた
最初に私がFP3級のテキストを選ぼうとしたときは、色んなテキスト見て、
全体的に良い感じのやつを選ぼうと、だいぶフワフワした意識で選ぼうとしていました。
でも実際テキストを見てみると、どれにも良さがあって、いったい何を基準に選べば良いのか分からない。
そこで、最も効率的で充実した勉強法を考えて、それに一番適したテキストを選ぼうと考えました。
といってもそんな奇抜な勉強法ではないです。
①問題集でインプット+テキストで理解
②テキストを通読して、インプットした知識を体系的に整理して定着させる
③過去問で実践演習
これだけです。
・効率を考えるとできるだけ内容を絞っていて、薄いほうがいい
・通読するから、厚いのはダメ
・でも合格に必要な内容は書いていてほしい
・もちろん分かりやすいほうがいい
・問題集や過去問をやるとき、特に問題集は最初にテキストと行き来するから、テキストの解説をすぐ見つけられるほうがいい
この条件を、本書が一番満たしていました。
上記がこのテキストを使った勉強法の概要ですが、別の記事でもっと具体的に勉強法について書いています。
以下の記事を参考にしてください。