FP3級試験について、丁寧に全部解説します!
FP3級試験を受けようと思ったけど、どういう試験なのか、どうやって勉強すればいいのか…
そんな感じで悩んでいるなら、とりあえずこのページを読んでみてください。
・合格に必要な勉強時間は?
・合格率は?
・きんざいとFP協会って何が違うの? 実技試験はどれを選べば良いの?
・独学でどのテキストを使えばいいの?
・独学でどうやって勉強すればいいんだう?
こういう疑問は、全部このページを読めば解決できます。
どんな勉強するの?必要な勉強時間はどのくらい?
勉強内容:お金関係全般
FP3級で勉強することを一言でまとめると、「自分自身のお金に関わること全般」です。
主な内容は、①社会保険、②私的保険、③資産運用、④税金、⑤不動産、⑥相続に分類されます。
このようなお金に関わる広い範囲を、浅くまんべんなく勉強します。
FP3級は合格率がだいたい60%を超えていて、国家資格の中ではかなり取得しやすい資格です(合格率については後述)。
お金に関することを勉強したいけど、何から勉強すればいいか分からない人は、FP3級はお金について勉強する最初の一歩の資格としておすすめです。
勉強時間:30~60時間目安
FP3級試験は、当サイトに書いてある勉強方法で勉強すれば、30~60時間で合格できると思います。
初学者でも勉強に少しでも慣れていれば30時間程度で合格できると思います。
※勉強時間は人によって異なります。勉強するときの目安として、参考程度にしてください。
試験の概要・合格率・申し込みなど
試験日:1,5,9月
FP3級試験は、毎年、1,5,9月にあります。
直近3回の試験の申し込み期間と試験日は、以下の通りです。
受験申し込み期間 | 試験日 | |
2020年5月試験 | 03/12~04/02 | 2020/05/24(日) |
2020年9月試験 | 07/06~07/28 | 2020/09/13(日) |
2021年1月試験 | 11/10~12/01 | 2021/01/24(日) |
一番近い試験日は、2020年5月24日(日)です。
試験について
FP3級試験は、「学科試験」と「実技試験」があります。
出題形式:すべてマークシート
学科、実技ともにすべてマークシート方式です。
学科…60問中30問は〇×問題、30問は3択問題
実技…15問すべて3択問題
※実技といっても、全然難しいものではないです。ただの選択問題だし。
具体的な事例が書いてあって、その状況を考えながら設問に答えます。
学科をちゃんと勉強していれば、実技はちょっと対策するだけで大丈夫なレベルです。
試験時間:実質2時間
学科…10:00~12:00の2時間
実技…13:30~14:30の1時間
計3時間の試験です。
※学科は1時間で途中退室できます。1時間もあれば余裕で解けるので、実質2時間の試験です。
合格点:6割正解で合格
学科…60問中36問正解(60%正解)
実技…20問中12問正解(60%正解)
合格かどうかは学科と実技、別々で判定されます。
だから例えば、学科は不合格で、実技は合格というのもありえます。
その場合はしばらくの期間、実技試験が免除されて、学科試験だけ受けて合格すれば資格が取得できます。
合格率:平均60%ちょっと
直近4回が60%を下回っていますが、おおむね60%を超えています。
20回の平均合格率は約64%です。
その他
受験資格…特にありません。誰でも受験できます。
試験会場…全国47都道府県で実施(詳しくは後述)。
受験申し込み:ネットでできる
受験料:6,000円
受験料は、6,000円です。
※学科と実技片方受けるとこもできて、その場合は3,000円です。
受験申し込み方法:ネットか郵送
各試験日の1ヶ月半くらい前から20日間くらいの期間中に、受験申し込みができます。
申し込み方法には、ネット申込と郵送があります。
当サイトを見られているということは、ネット申込のほうがずっと簡単にできると思います。
ネット申込の方法は、申請期間中に、きんざいかFP協会のホームページに行って、個人情報を入力してクレジットカードかコンビニで受験料を支払うだけです。
後日、自宅に受験票が送られてくるので、それを持って指定された試験会場に行けば受験ができます。
試験の概要などについては、以下の記事にさらに詳しく書いていますので、参考にしてください。
きんざいとFP協会、どちらで受験するか。実技の選び方
FP試験の変わっているところは、試験団体が2つあるところです。
試験団体には「きんざい」と「FP協会」の2つがあります。
どちらで受けるかによって、大きく違う点が2つあります。
①試験会場が違う
②実技試験が違う
試験会場:きんざいが多い
2019年9月試験の試験会場数は、FP協会が98ヶ所、きんざいは130ヶ所以上でした。
どちらも47都道府県で実施していますが、特に田舎に住んでいる場合、きんざいのほうが試験会場が近い場合があります。
きんざいとFP協会のサイトで、過去の試験会場が見られます。以下のサイトで確認してみてください。
きんざいの2019年度の受験地コード
FP協会の2019年9月の試験会場
実技試験:FP協会が簡単
実技試験は、以下の3つからあらかじめ1つを選択して受けます。
・資産設計提案業務…FP協会
・個人資産相談業務…きんざい
・保険顧客資産相談業務…きんざい
細かい名前はどうでもいいです。
FP協会の「資産設計」と、きんざいの「個人資産」は似たような方向性の試験です。
「保険顧客」は名前通り保険関係が重点的に問われます。
この3つ実技試験の合格率には、明確な差があります。
・平均合格率
資産設計(FP協会)…86.1%
個人資産(きんざい)…64.0%
保険顧客(きんざい)…51.8%
FP協会の「資産設計」が安定してかなり高いです。
このことから、試験会場の面で問題がないならFP協会で受験するのが無難です。
※きんざいの試験が難しいわけじゃありません。FP協会がすごい簡単なんです。
学科試験に合格できるくらい勉強できるなら、実技試験も普通に受かります。
学科試験は同じ、取れる資格も同じ
実技試験は違いますが、学科試験は共通の内容が出題されます。
試験の日程や受験料なども同じです。
もちろん、どちらで合格しても、取得できる資格は「3級ファイナンシャル・プランニング技能士」です。
まとめ:フローチャート
どちらの試験団体(実技)を受験すればいいのかを、フローチャートにまとめました。
試験団体と実技の選択については、以下の記事でより詳しく解説していますので、参考にしてください。
使用する独学教材、おすすめのテキスト
・テキスト…「これであなたも一発合格!FP3級参考書」
・問題集…「これであなたも一発合格!FP3級問題集」
・過去問…無料ダウンロード
(・辞書)…「うかる!FP3級速攻テキスト」
テキスト:これであなたも一発合格!FP3級参考書
試験団体のきんざいが出版している、「これであなたも一発合格!FP3級参考書」は、
私がFP3級のテキスト12冊を購入して比較した中で、一番優れているテキストと評価しています。
薄さが12冊中1位
215pしかなくて、FPテキストで売上一位の「みんなが欲しかった!FPの教科書3級」の半分以下の厚さです。
薄いのに分かりやすい
同じくきんざいが出版している、「最短合格3級FP技能士」も同じく215pですが、こっちは薄い代わりに分かりやすさが犠牲になっています。
「これであなたも一発合格」のほうは、問題を一切掲載しないで、さらに内容を頻出事項に絞ることで薄くしています。
図や表を多用しているから分かりやすいし、オールカラーだからきれいで見やすいです。
合格に十分な網羅性がある
2019年9月の学科試験のカバー率は、60問中54問正解、90%をカバーしていました。
見返しやすい・探しやすさ12冊中1位
①ぺらぺらめくって探しやすい工夫がある
②索引が引きやすい
③薄い
ここは説明すると長くなるので省略しますが、簡単に言えば上記3点の理由で見返しやすくて探しやすいです。
詳細は個別レビューの記事に書いています(すぐ下にリンクがあります)。
対応問題集も薄くて使いやすいレイアウト
FP3級は基本的にテキストに対応した問題集を使いますが、本書の対応問題集はテキスト同様に薄くて使いやすいです。
このテキストの詳しいレビューは、以下の記事を参考にしてください。
問題集:これであなたも一発合格!FP3級問題集
問題集は、テキストの別売問題集である「これであなたも一発合格!FP3級問題集」を使います。
テキストと同じ節で構成されているので、分からないところをテキストで読みたいとき、すぐにテキストの対応しているページにいけます。
問題集もテキスト同様、非常に薄くて使いやすいです(全体2位の薄さ)。
過去問:無料でダウンロード
過去問は、きんざいとFP協会のサイトから直近3〜4年分を無料でダウンロードできます。
きんざいの過去問はコチラ
FP協会の過去問はコチラ
辞書:うかる!FP3級速攻テキスト
過去問を解くときに、「これであなたも一発合格」だとカバーできていない問題が一部あります。
そういう問題があったとき、このテキストを辞書的に使います。
本書はテキスト12冊中1位の網羅性があります。
しかも分かりやすい。
でも必須ではないです。
買わなくてももちろん合格できるし、できるだけお金を節約したいなら買う必要はありません。
他のテキストのレビューはコチラ
私はテキストを選ぶ際、FP3級のテキスト12冊を購入して、すべて評価したうえでどれを使うか決めました。
それぞれのレビューもありますので、もし気になったら以下の記事からご覧ください。
具体的な独学勉強方法
①問題集を解いてインプット
まずは、先に問題集を解きます。
※学科6章と受ける実技1章
解くといってもほとんどの問題は解けないと思うので、分からなければ考えずに解答を見て、解説を読みます。
テキストの使い方
理解の補助としてテキストを合わせて使いますが、ここは好みによってやり方を選択します。
(1)問題ごとにテキストの解説部分を読む
(2)節が終わるごとにテキストの対応節を読む
(3)テキストは基本読まない、気になったときだけ読む
(3)が一番効率的です。
ちゃんとした理解はとりあえずここではやらずに、とにかく重要な部分、つまり問題集の問題を丸暗記するようなやり方です。
ただ、特に1周目は全然分からないと思うので、つまらないと感じるかもしれません。
その時は、(1)か(2)で理解しながら進めていくのがおすすめです。
問題集はとにかく何周もする
・2周目
基本的には1周目と同じやり方で、加えて間違えた問題にマークを付けます。
・3周目~
マークがついている問題だけ解いていきます。
そうやってどんどん解く問題数を減らしていきます。
全体の8割くらい解けるようになったら、次へ進みます。
②テキストを読んで知識を体系化
問題集でインプットすると効率的だけど、体系的な知識がつきにくくて忘れやすいです。
その対策として、ここでテキストを通読して、体系的な知識として記憶に定着させます。
問題集を解く段階で、(1)(2)のやり方でこまめにテキストを読んでいたなら、そこまで時間をかける必要はないかもしれません。
(3)でほとんどテキストを読まずに進めていたら、ある程度ちゃんと読んだほうがいいです。
とはいえ一字一句読んで完璧に理解するとかじゃなくて、全体像を理解することを重視して読んでください。
問題集でインプットしたバラバラの知識を結びつけるような感じです。
③過去問を解いてアウトプット
過去問は、直近の問題をダウンロードして解きます。
きんざいの過去問はコチラ
FP協会の過去問はコチラ
時間は足りると思いますが、本試験と同じように学科2時間、実技1時間の制限で解くようにしてください。
解けたら答え合わせをして、正答率の把握と、間違えた問題に対応するテキストの解説を探して読みます。
④弱点対策
過去問を解いた体験をもとに、今の自分の弱点を把握して、必要な対策をします。
・学科が不合格→問題集の学科部分の解きなおし
・実技が不合格→問題集の実技部分の解きなおし
・本試験形式に慣れてない→さらに過去問を解く
・特定の範囲が苦手→その分野だけテキストで集中的に読み込む
弱点がある程度カバーできたと感じたら、また別の過去問を解いて、弱点を把握して対策します。
それを試験日まで繰り返します。
ここまでやれば、まず合格できます。
他の勉強方法はコチラ
このやり方以外にも、色々な勉強方法を書いています。
どう勉強するかで一番大事なのは、自分に一番合う勉強方法を選択することです。
上記の勉強方法は、効率的で多くの人におすすめできる勉強方法ではありますが、読んでいてしっくりこない場合は、以下の記事を参考にしてください。
試験当日・受験後
持ち物
①受験票、②身分証明書、③筆記用具の3点は必須なので、必ず持っていきましょう。
受験票(必須)
受験申し込みをしたら、後日受験票が住所に送られてくるので、それを持っていきます。
身分証明書(必須)
受験票と同一人物か確認するために、「写真付き」の本人確認書類が必要です。
例:
・運転免許証
・パスポート
・マイナンバーカード
・学生証(写真付き)
・健康保険証(写真がなければ、受験票に写真を貼る)
筆記用具(必須)
・鉛筆かシャープペンシル
・消しゴム
電卓
FP3級ならなくても計算はできますが、あったほうが楽なので持って行ったほうがいいです。
腕時計
会場には基本的には時計が設置されていないため、腕時計を持って行ったほうがいいです。
解答速報
試験日の17:30から、FP協会ときんざいのサイトで解答が発表されます。
FP協会の模範解答
きんざいの模範解答
合格発表
試験日からだいたい40日前後で、合格発表があります。
試験日 | 合格発表日 |
2020/05/24 | 06/30 |
2020/09/13 | 10/23 |
2020/01/24 | 03/05 |
合格発表日の10時からFP協会ときんざいのサイトで合否照会ができます。
なお、自分の受験番号が必要なので、受験票を捨てないようにしてください。
FP協会の合否照会
きんざいの合否照会
また、合格発表日から1週間以内に、住所へ合格証書が届きます。